お箸の色々
お箸の素材
杉箸 | |
杉は冬目(冬の期間に成長する部分でいわゆる木目の事)が細かく通り、強度があり、木がきめ細かく、光沢がある特性があります。この為に割れ易く、心地よい割れ具合は日本人の感性に合っています。 杉と言えば吉野。吉野は桜の名所、”義経の千本桜”で有名で下市町に隣接しています。材料としては、杉の建築資材などを取った残りの端材(木の外皮に近い 部分)を利用して割箸にしており、産業資材の有効活用となっております。主として高級料亭やご家庭で大事なお客様をもてなす時のお箸として利用されていま す。 |
適する業種
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和食・懐石料理・鮨屋・天麩羅店・蕎麦屋・フランス料理 |
桧 |
杉箸と同じく、おもてなし用のお箸として利用されております。木の肌が滑らかで手にした時の感触がよく、強度もあり、お箸として最適の素材でしょう。この桧も建築資材として取った残りの端材を活用しており、産業資材の有効活用になっております。 |
適する業種
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和食・鮨屋・蕎麦屋・とんかつ店・居酒屋・焼肉店 |
えぞ松 |
日本では、北海道に自生する松の一種です。建築資材や他の産業資材として製材された残りの端材を利用しています。その意味では、杉箸や桧箸と同様に産業資材の有効活用を計っています。 また中国にも多く自生している事が解り、中国産が主流になってきております。 |
適する業種
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和食・鮨屋・蕎麦屋・精進料理・鍋料理・居酒屋・焼肉店 |
白樺(しらかば) |
日本では、長野県を南限とする北日本一帯の山林に自生していた白樺は、次第に各地の開発によって減少し、樹林を形成しているのは北海道の十勝地区を始め、北
海道の山間部一円に自生しています。この為、より豊富な資材を求めて、その主産地は中国に移っています。 最近ではロシア産も出てきております。 白樺は、樹液が多くその為建築資材としては、使用されておりませんが合板用や楽器(ピアノ)の木材部品として利用されています。しかしその総量は僅かで す。多くの原木は、北海道の山間部でも利用されないまま倒木して朽ちはてている状況です。 割箸業界では研究を重ね、この白樺の樹液を煮沸(しゃふつ)する 事によって取り去り割箸として利用する事を開発しました。 木材としては比較的安価であるために、汎用的な割箸として現在最も多く流通しています。ねばり強 く、腰も強い特性によって割箸の主要素材として定着しています。 |
適する業種
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食堂・弁当屋・ラーメン店・中華料理・焼鳥店・お好み焼店 |
アスペン材 |
和名を白楊といい、主としてカナダに自生する針葉樹です。柔らかで、軽く、木色がとても白いという特徴があります。産業資材としては主に紙パルプ用の木材と
して利用されており、柔らかで繊維の長いパルプは、薄紙用としてティッシュペーパーや、ナプキン用として日本にも多く輸入されております。 割箸としてのア スペン材の利用は昭和末期より始まっていますが、比較的に新しい素材として最近のびている素材であり、特に色の白さが受けている理由です。 |
適する業種
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喫茶店・食堂・焼鳥店・お好み焼店・居酒屋 |
竹 |
九州南部に広がる広大な竹資源によって昭和20年頃より竹の割箸が生産されておりましたが、自然環境保護から竹の特性が見直され、流通量の増大が賄いきれず
に現在ではその殆どが中国によって生産されています。 竹は成長が早く、約4年で成竹になります。その為に竹林を維持するには常に伐採をしなければならない 状況があります。 特性としては、強い強度を持ち、油を弾きます。しかし竹の繊維は腰が強いと同時に通水性に勝れおり、外気の湿気を吸い込み易い事でカビが 発生する事があります。 生産の段階で限界までの乾燥をし、カビの発生を防いでいます。また、防カビ材としてワサビを主成分とする無害の薬品を使用し、カビ の発生を防いでいますが、保管場所などの条件ではカビが発生する事があります。また1つは、竹特有の”虫”があります。竹に寄生する虫については、未だ防 虫方法が発見されていない分野で現在のところ、この寄生虫は雨期に竹に侵入し卵を産み付け、伐採後に孵化(ふか)し、竹を食い荒らす事が判明しており、そ こで雨期(日本でいう梅雨)を避けて、伐採する事で対応しいる状況です。 |
適する業種
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焼肉店・中華料理・串かつ店・鰻店・ラーメン店 |